初めまして、株式会社goose upの代表をしております菊地と申します。
2019年7月よりSUPPONDのサービスを開始し半年ほど経過しましたが、お陰様で多くの方からお問い合わせをいただき薬局会員数、薬剤師会員数ともに増え続けております。
今回は、私がSUPPONDを始めた目的についてお話させていただきたいと思います。
その目的とは2つあり、1つは薬局の人員最適化、もう1つは薬剤師の新しいライフスタイルの提案です。
①薬局の人員最適化
私の経験上、人員過剰の薬局がまだまだ多いと感じています。
その要因は様々ありますが、1番大きな要因は調剤薬局のほとんどが小規模店舗である事だと思います。
調剤薬局は全国に約58,000店舗ありますが、1店舗あたりの常勤薬剤師の平均人数は約2.2人、非常勤薬剤師の平均人数は約1.6人。常勤薬剤師1人の店舗は約39.0%、2人の店舗は約28.5%と全体の70%近くの薬局が常勤薬剤師2人以下の環境で運営しているという事です。(厚生労働省;平成30年かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書)
本来、薬剤師1人でも業務をこなせる仕事量だとしても、その薬剤師の休みや患者さんが集中する時間帯などを考慮すると、1人だけでは継続的に運営する事が難しくなります。
そこで、「週1回のみ」や「忙しい時間帯だけ」薬剤師を採用できる環境があれば、その問題も解決できるのですが、薬局業界において副業やフリーランス(個人事業主)としての働き方が浸透していません。
週1回のみ募集したいけど、週3回以上のパート希望しか応募がない。週2〜3回の忙しい曜日のみ終日勤務で募集したいけど、17時までのパート希望しか応募がないから仕方なく常勤採用するしかない。このように仕方なく過剰採用になっていまう環境になっています。
もし、その人員過剰が軽減できれば、少しでも薬局の利益向上、他薬局への流動による人手不足の解消を期待できます。
②薬剤師の新しいライフスタイルの提案
私も薬剤師として11年間企業で勤務していましたが、勤務時間・勤務場所・評価の3つの違和感を感じていました。
・勤務時間
企業に務めると大抵が週40時間だったり、変形労働時間制で月毎に勤務時間が決まっていたりします。一定の基準を設ける事は必要だと思いますが、個人によって仕事に対する考え方は違うので、もっと多様な契約があっても良いと思います。
報酬無しの長時間労働は問題がありますが、報酬がしっかりもらえるのであれば、もっと働きたいという人は意外といるのではないかと思います。
しかし、日本において雇用契約は良い意味でも悪い意味でも被雇用者が守られているので、週40時間以上勤務の契約は問題になりやすいのが実情です。
・勤務場所
先程もお話した通り、調剤薬局は小規模店舗が多く、病院や診療所の門前薬局の場合は、その薬局によって受付ける診療科目や処方内容が異なるため、1つの薬局で長年勤務するより複数の薬局で勤務した方がスキルアップできる可能性が高いと思っています。
スキルアップする上でもっとも大切なのは、できるだけ多くの人とコミュニケーションを取り、自分の無知さを知る事だと思うからです。
・評価
薬剤師の業務は調剤、鑑査、服薬指導、薬歴・報告書作成、在庫管理など処方箋1枚に対して複数の薬剤師が関わるため、定量的に評価する事が難しいという事もあり、同一企業内において職員の報酬(給与)に関してあまり差が無いという事が多いです。
給与の基準としても、地域毎の給与相場があり、その相場からかけ離れる事はほとんどありません。
つまり、処理スピードや判断能力、コミュニケーション能力、その他特化したスキルに自信があっても報酬として反映されづらいのです。
私は、自分の報酬に関して自分で値決めできない事に大きな違和感を感じ、どうにか自分で付加価値を高め、報酬に反映させる環境をつくれないか考えるようになりました。
以上の3つの違和感から、好きな時に、行ける範囲で、納得いく報酬で働く事はできないかと考えている時に、知り合いの薬局オーナー様から「月に2回だけ、時給4,000円で来てくれないか?」と依頼を受け、この「SUPPOND」サービスを思いつきました。
フリーランスの場合、働く時間や場所、休みの日を決めるのは自由です。今月は週3回で来月は週6回など月によって変動させる事も可能です。薬局と契約し、気に入ってもらえれば専属契約などでさらに高い報酬を得る事もできます。
新しい働き方で、旅行や趣味など少しでも多くの人が充実した生活が送れるような環境をつくっていきたいと考えています。
以上、この2つの目的からSUPPONDは、募集したい分だけ募集し、働きたい時だけ働く、薬局と薬剤師が互いにWin-Winなマッチングサービスを提供していきます。
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